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「競技パフォーマンスを高めるウォーミングアップ④」 大石 博暁
ストレングス&コンディショニングコラム2011/08/23
ウォーミングアップ
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■ウォーク系ドリル
【10】プッシュウォーク
《動作説明》 一歩進むごとに両手を①両肩に置く、②頭上に伸ばす、③両肩、④真横に伸ばす、⑤両肩、⑥体側、という順番でリズム良く約20m歩く。また、同じ順番のまま左右の手を動かすタイミングを変えて動作を行うことも効果的(例えば右手が①のときに左手は②の状態)。
《ポイント》 両手を動かしながら歩くことで、上肢と下肢が連動し複合的なトレーニングを行うことができる。難易度は高くないのでリラックスして歩くことを心掛け、肩甲骨と股関節を使いリズム良く動かすことが大切になる。また、手を動かすタイミングを変えるときは左右の手の動きが同時にならないように注意するため、脳を活性化することができる。
【11】ショルダーローテーションウォーク
《動作説明》 Aでは両腕を真横に広げた状態から両肘を90度上に反らし、一歩進む度に両肘を90度下、90度上といった具合に交互に動かしながら約20m歩く。Bでは片肘を90度上、もう片肘が90度下というように互い違いになるよう動かしながら同様に約20m歩く。
《ポイント》 肘を90度下に反らすのは見た目以上に難しいため、まずはゆっくりと行うことが大切。肩甲骨のローテーション動作を行うことで、身体を温めスムーズに競技に移行することができる。特に野球やバレーボールなど上肢を使うスポーツでは、肩の回旋の動きが重要になる。また、陸上など走る動作も腕の回旋が必要になるので、このトレーニングはとても効果的。
■ランジ系ドリル
【1】ランジウォーク
《動作説明》 立位姿勢から片足を前に出し股関節をできるだけ大きく開く。つま先と膝と股関節が一直線になるように意識しながら、ゆっくりと10~20m歩く。また応用編として、両手で踏み込んだ足のつま先をタッチするトレーニングも効果的。
《ポイント》 前足の膝がつま先より前に出ないように注意し、後足の膝は床から5センチ離すのが理想。また、応用編は難易度が高いが、股関節がさらに伸びるので、より柔軟性を養うことができる。
【2】ツイストランジウォーク
《動作説明》 【1】のランジウォークに身体の捻りを加える。手を胸の前で組み、片足を大きく前に踏み込みながら、踏み込んだ足の方向に身体を90度捻り、顔も同じ方向に捻る。これを左右交互に行いながら10~20m歩く。
《ポイント》 捻りを加えることに意識が集中すると股関節を伸ばす動作が疎かになりやすいので、まずしっかりと片足を踏み出し、股関節を伸ばすことを意識する。
【3】ダイアゴナルランジウォーク
《動作説明》 立位姿勢から片足を大きく前に踏み出しながら、身体をゆっくりと真横に倒して踏み出した足の踵部分に反対側の肘を近づける。
《ポイント》 身体の軸が床に近づくほど難易度は高くなるので、まずはバランスを取ることを意識し安定した状態になってから反対側の足を踏み出すよう心掛ける。バランスを保とうとすると前方の膝がつま先より前に出やすくなるので注意する。
ストレングス&コンディショニングコラムは元男子バレーボール日本代表フィジカルコーチ 大石 博暁を始めとした、
飛翔会グループの経験豊富なスタッフが、トレーニングについて分りやすく解説します。