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【蔵本達也のドイツ社会人留学リポート】Vol.27 ドイツで活躍する日本人障害馬術選手
スタッフブログ2024/12/26
皆さんこんにちは。ドイツではクリスマスマーケットが開催されています。今回もケルンのクリスマスマーケットに行ってきました。私個人としては、バケットというパンにチーズをかけたものが凄くおすすめです。またホットワインもおすすめです。クリスマスマーケットの様子の写真を撮ってきたので掲載しておきます。
もうすぐ今年も終わりますが、一年が経つのを凄く早く感じています。私は12月9日から12月31日まで2年ぶりに日本に一時帰国しています。今年もドイツで色々な方々と出会い、そして別れもありました。もっと多くの方の役に立てるように、今後もパーソナルトレーニングと施術の精度を高めて、丁寧な対応を心がけたいと思います。来年は多くの選手や一般の方のサポートが出来そうな予感がしてワクワクしています。
さて今回は現在サポートさせていただいている、障害馬術元日本代表の斉藤功貴選手を紹介したいと思います。2024年6月から週1回、トレーニングとケアにてサポートさせていただいております。斉藤選手の経歴としては下記の通りです。
2018年 トライオン世界選手権 日本代表として出場
2021年 東京オリンピック 日本代表として個人決勝13位
2022年 ヘアニング世界選手権 日本代表として出場
斉藤選手は1989年生まれで、8歳の頃から乗馬を始めて、2016年リオデジャネイロ五輪は惜しくも日本代表の補欠に回りましたが、2018年のトライオン世界選手権では日本代表として本大会に出場しています。またその後も2021年の東京オリンピックでは個人決勝の13位の成績をおさめております。
私はアスリートを担当する際に、まずは身体の状態をチェックし、トレーニング時にも常に動作のチェックをしています。また選手の要求に対してトレーニングメニューを構成したり、身体のメンテナンスを行ったりしています。そして選手の反応と競技パフォーマンスにどう反映しているかを毎回来院された際にしっかり話し合いながら、良いものは継続して取り入れ、数ヶ月経っても変化が見られなかった場合は少しメニューを変えながらトレーニングをしています。斉藤選手は、練習や大会での身体の感覚が悪ければなんでも話をしてくれるので改善して行きやすいです。最近では片側の足底の感覚が悪く、足底感覚のトレーニングや足趾のトレーニングなど細かい部分での修正、そして足底や足趾の感覚を体幹部に入力していくトレーニングが斉藤選手にとって凄く感覚が良いみたいです。
私が一番気をつけていることは、型にはめないことです。サッカー選手だからこのトレーニング…、馬術の選手だからこのトレーニング…、ヘルニアだからこの治療…、知識として頭に入れておくことは重要ですが、治療やトレーニングを教科書通りに進めていくことはしないようにしています。実際にトレーニングでも自分で行い、どのような感覚、そしてどこにスイッチが入っているか、またフォームが違えばどんなエラーが出てしまうのかを確認しています。一人ひとりに合った治療やトレーニングの評価を行った上で実施していくことを大切にしています。またトレーニング中は常にフォームを観察して、どんなエラーが出ているか、苦手な動きは何か、逆にこの動作での動きが改善されているかを見ています。選手にも分かりやすいように動画に残し、確認しています。乗馬選手にとって体幹部のトレーニングは必須ですが、足趾や足底の細かい部分の修正が必要なことは知りませんでした。そのため私自身も選手と成長していけているので良い関係性が築けていると思っています。
斉藤選手の今後の目標は2026年に開催されるアジア大会、世界選手権を目標にもう一度日本代表に選出され良い結果を出せるようにすることだそうです。そのために私も少しでも力になれるようにトレーニングやケアでサポートして行きたいと思います。今後の斉藤選手の活躍に期待してください。