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第二期「日米で異なるオフの過ごし方とアクティブレスト」

 ストレングス&コンディショニングコラム

2013/10/22

アクティブレスト



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プロ野球は長いシーズンが終わり、Jリーグも残り試合は僅かとなった。今回から2回に分けてオフシーズンのトレーニングについて説明する。初回は日米での考え方や過ごし方の違いについてお話したい。

オフシーズンではまず、「疲労を取る」ことが一番の目的となる。特にメンタル面の疲労はこの時期にしか取ることができない。そのため、プロ野球選手などはゴルフや旅行などでリフレッシュを図る。心身ともに競技から離れることは非常に重要なことである。しかし、「日本人の場合、多くの選手が競技から完全に離れることができていないのが現状」と高橋トレーナーは話す。

例えばプロ野球の場合、早い選手であれば10月初旬にシーズンが終了するが、フェニックス・リーグや秋季キャンプなど野球協約の規定によって定められた参稼期間内(2月~11月)は球団下でトレーニングを行う。12月と1月も、翌シーズンに向けた自主トレを行うのは日本ならではの光景だ。

一方、アメリカに目を向けると日本とは異なる考え方が見える。「現在は変わりつつあるが、米大リーグでは選手とチームの契約はシーズン(4~9月)単位。これは他の4大スポーツも同じ」。高橋トレーナーが話すように、選手はシーズン最終戦の終了と同時に球団から離れ、長期間のオフシーズンに入る。中にはウィンターリーグに参加する選手もいるが、判断は個々に委ねられる。また、春季キャンプの位置づけが日米で異なることもオフシーズンの過ごし方に影響している。米大リーグではキャンプインの時期が各チーム、選手で異なり、キャンプで体を作っていくと考えられている。日本球界では2月1日のキャンプインに向けて体を作ると考えられているため、必然的にオフシーズンは短くなる。

シーズン中の連戦やトレーニングにより心身は大きなダメージを受ける。故に芯から疲労をとり、精神をリラックスさせることが翌シーズン、さらには長期的なパフォーマンス維持に繋がる。逆にオフシーズンもハードなトレーニングを継続すると、疲労が溜まり悪影響を及ぼしかねない。オフシーズンの休養に最も効果的なのが『アクティブレスト』だ。先述したゴルフや水泳などがこれに当たる。軽い運動により血行が良化し、疲労物質が効率よく除去されるため、睡眠など動きの少ない休養に比べて高い回復効果が見込める。また、競技と関係のない運動はストレスの解消にもなり、精神面をリラックスさせる効果もある。日本人は成績や記録が下がると「練習しなければならない」と思いがちだが、オフシーズンにしっかりと心身の休養をとることこそ、充実した翌シーズンへの第一歩となるのだ。





ストレングスコンディショニングコラムは元男子バレーボール日本代表フィジカルコーチ 大石 博暁を始めとした、
飛翔会グループの経験豊富なスタッフが、
トレーニングについて分りやすく解説します。

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