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第二期「目標から逆算したトレーニング計画とメニュー設定」

 ストレングス&コンディショニングコラム

2013/11/26

トレーニング計画



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前回に引き続きオフシーズンのトレーニングについて紹介する。今回は新シーズンへ向けたトレーニングメニューの設定と計画について説明していきたい。

プロ、アマチュアを問わず、トレーニング計画を立てる際に大切になるのは、どこにピークを合わせなければいけないかである。プロ野球選手であれば3月末の開幕から続く長いペナントレースであり、五輪出場を狙うアスリートであれば4年をひとつの周期として考えられる。ただ、練習量が必ずしも競技力向上に直結するわけではない。トレーニングメニューを立てる前に設定した目標から逆算してスケジュールを立てていく。トレーニングプランを立てるにあたり、重要になるのが現状把握である。たとえば身体の状態を検査する方法のひとつであるファンクショナルムーブメントスクリーン(FMS)と呼ばれるテストで評価することができる。ある動作が難しくなると別の筋肉を使ってカバーする「代償動作」が働くとトレーニングの効果や技術向上の妨げとなってしまう。目標とする時期にベストな状態で臨むためにも、現状を理解して長期的なプランを組むことができれば、より効率の良いトレーニングが行えるようになる。

トレーニングメニューを決めていく上で、これまでの効果や成果を測れない新メニューを導入する際は、そのトレーニング法がどのくらいの効果を与えるのかという効率性と、ケガをするリスクの危険性を同時に考えなければいけない。もちろん、リスクがより低く、効果が高いものがあればそちらを選択すべきである。

実際に目標から逆算してプランを立ててトレーニングに臨む際は、基本となるフォームを身につけることに大きく時間を割く。自分の体を動かすのは自分自身であるため、動くところが動き、安定するところは安定させて自体重をしっかりと扱うことが大切なのだ。ただし、それが全てではない。対人スポーツでは崩された状態でも持ちこたえたり、自ら立て直したりすることが求められる。高橋トレーナーが「崩れたときのフォームで弱点が見える」と話すように、崩された状態での強化も必要になる。個人スポーツと対人スポーツとでは求められるものが違うのだ。ただ、正しい動きを理解しなければいけないことは共通している。「トレーニングを始めたばかりの頃は崩れて当たり前で、そこから正しい動きを身につける。正しい動きを理解しているからこそ、崩れた状況でのトレーニングに意味がある」。遠回りしたように感じられるかもしれないが、正しい動きを理解することがその後のトレーニングに繋がるのだ。





ストレングスコンディショニングコラムは元男子バレーボール日本代表フィジカルコーチ 大石 博暁を始めとした、
飛翔会グループの経験豊富なスタッフが、
トレーニングについて分りやすく解説します。

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