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整形外科・内科疾患について

骨粗鬆症

2011/08/19

骨が粗くなり鬆(ス)が入った状態をいいますが、日本全国、約1000万人もの患者がおられるといわれています。女性に多く、閉経後急激に骨の密度が低下することが原因でおこる病気というより現象といった方がよいかもしれません。
最近、寝ていても腰が痛むとか、身長が縮んだような気がする等、思いあたることはないでしょうか。骨折しやすくなった等はもうかなり進行している症状ですが、前述した症状もその始まりなのです。
検査レントゲン検査により症状のある部位を撮影することは勿論ですが、血液検査、骨密度測定等も有効です。最近では、踵を機械にのせるだけで全く痛みもなく数分で測定できる機械もありますので、「自分はまだ大丈夫」と思わないで閉経前でも測定しておくことを是非お勧めします。

予防と治療
①食生活
1日あたりカルシウム600mg必要といわれていますが、日本古来の食事でも本来十分といわれているのですが、食生活の欧米化に併せて必要量に満たない場合もあり、栄養補助食品等の活用も有効になるでしょう。ただし、骨の成分は鉄筋コンクリートで例えるなら、鉄筋であるコラーゲン(タンパク質)とコンクリートであるミネラル(カルシウム等)によってできており、いくらカルシウムだけを摂ってもコラーゲン(タンパク質)が不足すると骨を作ることは困難です。又、その骨作りを助けているビタミンDも忘れずにいて下さい。

②日光浴、運動
日光を適度に浴びることでビタミンDによりカルシウムの吸収が進んでいきますし、適度な運動は大切であり、骨の吸収が抑制され、骨を作る作用を働けるといわれています。
最近の研究で、閉経前に早期より運動している人は骨量が平均値より高く、閉経後、骨量は減少はするものの病的な値までは減少しないことがわかっており、閉経後でも骨量をどんどん増量させることはできませんが、骨量の減少するスピードを遅らせることまではわかってきました。
適度な運動として、筑波大学教授の鈴木正成先生のダンベル体操を推奨していますが、非常に有効と考えており、よい結果を残しています。

治療薬剤
骨粗鬆症になった方でも、前述の方法は勿論ですが、最近では優れた治療薬も開発されており、骨量の増加、維持が期待できるようになりました。ただし、20~30代でも偏食、過度のスポーツ等により骨量が減少していることも最近問題になっています。
骨粗鬆症にいたる前に骨量が減少することを頭において一度は骨密度測定を受けられることをお勧めします。

飛翔会の整形外科クリニック


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